お客様の声

2018年10月から約4か月にわたり、社会福祉法人江東園の特養サポート部マネジメントチームに対して、チームづくりのご支援をさせていただきました。
社会福祉法人江東園

1982年から、老人福祉・障がい者福祉・児童福祉の3つの分野で江戸川区において、施設・サービス事業展開を行なっている。
幼老一体型・世代間交流の取り組みが特長となっており、国内のみならず海外からも注目を集めている。
これまでに中国・韓国・シンガポール・ベトナムといったアジア圏はもとより、フランス・イギリス・ドイツなどのヨーロッパからも視察が来ている。
また2018年1月には“NPO組織におけるリーダーシップ育成の先進的な事例”として、内閣府事業であるNPOマネジメントフォーラムにおける外国人NPOリーダーの視察先にもなった。

現在職員数約250名。利用者数約500名。

今回は、実際に施策に参加されたリーダーの松沢一樹さん(特養サポート部・部長)
メンバーを代表して川田昴裕さん(特養サポート部特養サポート課・課長)
そして、事務局として施策をサポートされた井上知和さん(地域事業部門・事業部長/TQM本部サービス管理室・室長)
のお三方にお話を伺いました。

今回、施策(システムコーチングⓇ)を導入しようと思われたきっかけは何だったのでしょうか?

松沢部長

特養は、江東園の中でも一番の主力部署。人数も多いし事業規模も大きい。
介護系人材は特養で育てて他部署に配置するというキャリアパスがあり、人材育成という観点でも要の部署なんです。その特養全体を統括しているのが、自分を含めた7名のマネジメントチームです。
このマネジメントチームの責任は非常に重いのですが、恒常的な人員不足など課題が山積している中、チーム全体のベクトルが揃わない、という状態にもどかしさを感じていました。マネジメントチームは介護・看護・リハビリなど、全員がそれぞれの専門領域を持っており、担っている業務も異なります。
メンバーのキャリアも異なりますし、土台となる信頼関係が希薄で課題解決がなかなか進まない、という状態でした。そこで、このマネジメントチームを対象としたシステムコーチングを実施することを決めたのです。

導入する際は、メンバーの同意はスムーズに得られたのでしょうか?

松沢部長

いえ。実は、ここが非常に苦労しました。必要性を理解してもらうのに、かなり時間を要してしまいました。
実施に漕ぎつけた決め手は何だったのですか?

松沢部長

最終的には“一緒にやろう”と協力を仰ぐことで、メンバーの同意を得ることができました。
今の状態だとまずい・何とかしたいという自分自身の内面を開示することで、メンバーの共感を得られたのだと思います。
メンバーへの伝え方のアドバイスをしてくれた、井上さんのサポートも大きかったです。
今から思えば、もうこの時点からシステムコーチングは始まっていました。
スタート時の状態は、どうでしたか?

川田課長

当時、自分は異動して日が浅く、メンバーとの間に溝があることを感じていました。
心の底では、自分に問題があるからこんなことをやるんだろう、くらいに思っていました。
ただ・・矛盾するのですが、自分も周りも、これをきっかけに変われたらいいな、という期待は持っていました。
スタートしてみて、どうでしたか?

松沢部長

自分達は対人援助職ということもあり、相手の気持ちを理解したり思いやることができる人が多いのですが、
それがかえって、仇となることも多かったです。
核心に触れようとすると話題をそらしたりして、”ナイスな感じ”で終わらせようとしがちなんです。
自分達の最初の超えるべき壁は、この”ナイスな感じ”で終わらせないことでした。

川田課長

自分は、ひたすら自分自身と向き合う時間でした。
自分の知らなかった自分を発見することも多かったです。
今振り返ってみると、ご自身やチームにどのような変化があったと思いますか?

松沢部長

まず、チームの変化ですが、チーム意識や役割意識が生まれました。
このマネジメントチームで解決しないといけないんだ、ということが全員に共通してきたように思います。
また、信頼関係がだいぶ育まれてきたので、感じたことをかなり話せるようになりました。 そして、つい先日、来年度の事業計画やビジョンづくりを皆でおこなったのですが、とても良い話し合いができたと思います。
まだ時間はかかりますが、ゴールに向けて進もうとする意欲がものすごく強くなった。
以前なら、核心に触れようとすると逃げたくなる習性があるので、持ち帰ったりうやむやにしたりすることもありましたが、逃げなくなった。この変化はとても大きいと思います。 自分自身の変化ですが、メンバーの声を丁寧に聞くようになりました。
以前だったら、「何故できないのか」とできない理由を詰問してしまうことも多かったのですが、今は、メンバーがそう考える・そう思う背景を理解したいと思うようになりました。
メンバーへの問いかけも、「何故できないの?」から「何故そう思うの?」に変化していると思います。
松沢さんご自身の変化については、何かきっかけがあったのでしょうか?

松沢部長

まさに、セッションの中での、川田課長の発言がきっかけでした。
自分は彼の本音を聞けていなかったことが分かったんです。とてもショックでした。
川田さんはいかがですか?ご自身やチームにどのような変化があったと思いますか?

川田課長

自分の声だけではなく、チーム全体の声に耳を澄ませるようになりました。
これまでは人の話にかぶせてしまうことがありましたが、きちんと聞けるようになりました。
また、チームとしては、とりあえずやってみよう、という雰囲気が生まれています。動きが早くなりましたね。
ただ・・信頼関係という意味では、だいぶ作られてはいるけれど、まだまだだなとは思っています。

振り返ってみて、一番のハイライトはどこでしたか?

松沢部長

ペーパーコンステレーションをやった時ですね。メンバー各人が、メンバー同士の関係性を紙に書き出していっせいに壁に貼りだしたのですが、かなりばらつきがあったんです。

各人の立ち位置もメンバー同士の個別の関係性も異なりますから、ばらついて当然なのですが、このマネジメントチーム内の関係を皆がどう思っているかが、とてもはっきりと分かりました。
貼りだした時は、めちゃくちゃざわつきましたし、険悪な空気感も漂いました。
しかし、川田課長のある発言がきっかけとなって、ものすごく深い対話が始まったんです。
それは、”ナイスな感じ”で終わらせがちなこのチームでは、これまでなかなかできなかったことでした。 この時から、自分自身が思っている本音を少しずつさらけ出すことができるようになっていきました。

川田課長

自分も、同じです。ただ、実はその壁(エッジ)を乗り越えた瞬間をよく覚えていないんです。
みんなが、壁(エッジ)を乗り越えたね、と言ったことで、ああそうなのか、と思った感じで(笑)。
ご自身やチームに向き合い続ける、かなりタフな時間だったと思います。今後、どんなチームにしていきたいと思いますか?

松沢部長

うちもそうなんですけど、福祉に携わる人は利用者のために、というマインドがものすごく強い。
それは強みなんですが、一方で問題解決したり改善していくことが苦手なんです。
良いケアを提供していくためには、問題解決も改善も必要ですが、このことに向き合えるようになったのは、システムコーチングのお蔭です。
本音を言える関係作りを引き続き頑張りながら、さらに良いケアを提供できるように皆で取り組んでいきたいと思います。
オーシャンズイレブンのようなチームにしたいですね(笑)。
井上さんから見て、このマネジメントチームはどのような変化がありましたか?

井上事業部長

やはり、松沢部長がものすごく変化しているのを感じます。視座があがったなあと。
特養という部門に閉じずに、江東園全体の方向性や課題にしっかりとコミットしていることが、伝わってきます。
また、特養という部門を江東園全体の方向感とすりあわせようとしています。 人間的にも、成長がみられます。ネガティブな発言がなくなりましたし、様々なことに意欲的に挑戦しています。 松沢部長と他のメンバーの関係性も明らかに変化していて、部長として彼を立てながらもきちんと話ができているように感じます。
メンバーの内面でも、色々なことが起こったのだと思います。

このチームに、今後期待することはどのようなことですか?

井上事業部長

マネジメントチーム全体の視座は上がっているが、今度は部門全体の視座をあげていかなければならないと思います。
課題が山積みなので、マネジメントチームが中心となって部門全体の視座を高めて、全員が一丸となってこの難局を乗り切っていけるような強いチームをつくってほしいですね。

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★参考★本案件のペアコーチ Office Itself(オフィスイツセルフ)のウェブサイトにも
 江東園様が紹介されています。併せてご覧ください。

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